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北陸・中部地方のM&A

北陸・中部地方の経済

北陸・中部地方(新潟、富山、石川、福井、長野、岐阜、山梨、愛知、静岡)は第1次や第3次産業に比べ、第2次産業のウェイトが高いのが特徴です。古くからモノづくりが盛んで現在も製造業が発達しています。

北陸地方(新潟、富山、石川、福井)は古くから陶磁器などの伝統工業が発達していました。近年はこうした伝統産業の集積を土台として、北陸地域は日本海側有数の世界的レベルの工業集積地帯となっており、電子部品・デバイス・電子回路製造業が重要な産業となっています。

中部地方(長野、岐阜、山梨、愛知、静岡)は古くから東京・大阪という大都市を結ぶルートに位置し、水にも恵まれた地理的要因、伝統工業の発達などの歴史的要因から、製造業が発達し、現在では、鉄鋼・自動車の中京工業地帯、楽器・製紙の東海工業地域などが発達しています。

北陸・中部地方の経済規模は、全国シェアの約18%程度を占めており、事業所数は約110万事業所が存在しています。

北陸・中部地方の各県別のM&Aはこちらから

北陸・中部地方に関する直近のM&A事例

北陸・中部地方のM&A - 2018年

 

2018年の北陸・中部地方のM&A件数はトータル394件でした。年度別M&A件数としては2006年の327件が過去最高で、それを大きく上回る件数でした。 買手、売手とも地域内のM&A案件は69件、買手が地域内、売手が地域外のM&A案件が180件、買手が地域外、売手が地域内のM&A案件が145件でした。

北陸・中部地方の企業が買手となった249件を業種別にみてみると、「サービス業」が45件でトップ、第2位に輸送用機器が34件、第3位は「卸売業」が30件、第4位は「小売業」が22件でした。


トータル394件中、2018年の金額トップ5は、
 
      • 1位  約1100億円
        トヨタ自動車は、シンガポールのベンチャーで配車サービス大手のグラブに資本参加する

 
        • 2位  約810億円
          デンソーは、半導体大手のルネサスエレクトロニクスへの出資比率を0.5%から5%に高める。産業革新機構(INCJ、東京)から4.5%の株式を取得する

 
        • 3位  約555億円
          トヨタ自動車は、ライドシェア大手ベンチャーの米ウーバーテクノロジーズへの出資比率を約555億7500万円(5億米ドル)を出資する

 
        • 4位  約470億円
          デンソー、豊田通商、住友化学、SCREENホールディングスの傘下でFPD製造装置事業のSCREENファインテックソリューションズ(SCREEN FT、京都市)は、ソニーとパナソニックの有機EL(OLED)ディスプレイパネル開発事業を統合し、産業革新機構(INCJ、東京)、ジャパンディスプレイ(JDI)が出資して2015年に発足したJOLED(ジェイオーレッド、同)に6月29日付で資本参加した

 
        • 5位  約356億円
          コムシスホールディングスは、NDSを株式交換により買収

 
という結果となりました。

また愛知県を除いた県ごとの金額トップのM&A案件は、
 
        • 新潟
          約8億円
          中山福は、家庭用雑貨製造販売のニラサワ製販(新潟県三条市)の子会社で園芸用品、家具、建具、インテリア用品製造販売のグリーンパル(同)を買収

 
          • 富山
            約171億円
            日医工は、エーザイの全額出資子会社で付加価値型ジェネリック医薬品開発、製造、販売のエルメッドエーザイ(東京)を買収

 
          • 石川
            約100億円
            NTNは、鍛造製品製造販売の羽咋丸善(石川県羽咋市)を買収

 
          • 福井
            約67億円
            関西電力、北陸電力、ガス事業の敦賀ガス(福井県敦賀市)の3社で構成するグループは、それぞれ56%、34%、10%出資して新会社、福井都市ガス(福井市)を設立し、福井市と事業譲渡仮契約を締結

 
          • 長野
            約326億円
            ミネベアミツミは、自動車部品メーカーのユーシンを買収する

 
            • 岐阜
              約192億円
              太平洋工業は、自動車センサーなど製造、販売の英センサータ・テクノロジーズ・ホールディングの100%子会社で自動車・産業機械用などバルブ製造、販売の米シュレーダー-ブリッジポート・インターナショナル(デラウェア州)、仏August France Holding Company SAS、同社の全額出資子会社の仏Schrader SASの3社を買収。

 
            • 山梨
              約219億円
              FUJIは、半導体製造装置設計、製造、販売のファスフォードテクノロジ(FFT、山梨県南アルプス市)を買収した。アドバンテッジパートナーズ(AP、東京)がサービスを提供するアイルランド所在のJapan Ireland Investment Partners-S Unlimited Companyなど4ファンドから219億7200万円で全株式を取得

 
            • 静岡
              ヤマハ発動機は、シンガポールの配車サービスベンチャーのグラブに資本参加した

 
という結果となりました。

北陸・中部地方のM&A - 2017年

 

2017年の北陸・中部地方のM&A件数はトータル315件でした。買手、売手とも地域内の案件は70件、買手が地域内、売手が地域外の案件が143件、買手が地域外、売手が地域内の案件が102件でした。

北陸・中部地方の企業が買手となった213件を業種別にみてみると、「サービス」が24件でトップ、第二位に製造業の「電機」が19件、第三位は「その他販売・卸」が16件、第四位は製造業の「輸送用機器」、「その他小売」そして「その他金融」が15件ずつ、第七位は「ソフト・情報」が14件でした。



トータル315件中、2017年の金額トップ5は、
 
        • 1位  563億円
          新潟県首位の第四銀行(新潟)は、同2位の北越銀行(新潟)と共同持株会社「第四北越フィナンシャルグループ」を設立し、経営統合

 
          • 2位  500億円
            KDDI(東京)は、「IOT分野での協業」のためトヨタ自動車(愛知)に資本参加(2017年6月有報で明らかになる)

 
          • 2位  500億円
            トヨタ自動車(愛知)は、マツダ(広島)に株式持ち合いにより資本参加。約500億円の第三者割当増資を引き受け、5.05%の株式を取得。マツダはトヨタの自己株式0.25%を同額で取得。

 
          • 4位  400億円
            中部電力(愛知)と三菱UFJリースは、それぞれ51%、49%出資して設立した独子会社を通じて、三菱商事の独100%出資子会社で洋上風力発電所向け海底送電事業のDGT1、DGT2の2社に資本参加する

 
          • 5位  363億円
            中古車オークション最大手のユー・エス・エス(愛知)は、同業大手のジェイ・エー・エー(東京)を買収

 
という結果となりました。 

また愛知県を除いた県ごとの金額トップは、
 
          • 新潟
            563億円(北陸・中部1位)
            新潟県首位の第四銀行(新潟)は、同2位の北越銀行(新潟)と共同持株会社「第四北越フィナンシャルグループ」を設立し、経営統合

 
            • 富山
              17億円(北陸・中部35位)
              三協立山(富山)は、コクヨ(大阪)からファニチャー事業のうち、店舗用什器の製造・販売などを行うストア事業を会社分割(簡易吸収分割)により譲り受ける

 
            • 石川
              27億円(北陸・中部25位)
              メディアスホールディングスは、医療機器販売のミタス(福井)、同業のディーセンス(石川)の2社を買収

               

              参考

              16億円(北陸・中部36位)
              三谷産業(石川)は、富士通のベトナム全額出資子会社でプリント基板製造のFujitsu Computer Products of Vietnam, Inc.を買収
 
            • 福井
              27億円(北陸・中部25位)
              メディアスホールディングスは、医療機器販売のミタス(福井)、同業のディーセンス(石川)の2社を買収

               

              参考

              8億9千万(北陸・中部54位)
              自動車用シート材大手のセーレン(福井)は、カーペット、自動車用内装製造の住江織物(大阪)に資本参加
 
            • 長野
              10億円(北陸・中部42位)
              高見澤(長野)は、昭和シェル石油の全額出資子会社で石油製品販売などの上燃(長野)を66.6%の株式を取得し買収

 
              • 岐阜
                110億円(北陸・中部11位)
                デンソー(愛知)は、イビデン(岐阜)への出資比率を高め、資本業務提携した

 
              • 山梨
                154億円(北陸・中部9位)
                ニューヨーク証券取引所上場で他業種向け製品メーカーのスタンデックスは、シンガポール全額出資子会社を通じて、沖電気工業の全額出資子会社でリードスイッチ製品開発、製造販売の沖センサデバイス(山梨)を買収

 
              • 静岡
                261億円(北陸・中部7位)
                ジェイテクト(愛知)は、持ち分法適用会社の富士機工(静岡)をTOBにより買収

 
という結果となりました。

北陸・中部地方の過去の案件

(北陸・中部地方の公表ベースのM&A件数推移)
北陸・中部地方の公表ベースのM&A件数推移

買手、または売手が北陸・中部地方の企業のM&A件数を集計

出所:レコフM&Aデータベース

過去の主な大型案件

公表日対象会社金額
2017/04 第四銀行/北越銀行
新潟県首位の第四銀行は、同2位の北越銀行と共同持株会社「第四北越フィナンシャルグループ」を設立し、経営統合
564億円
2015/10 星野リゾート/ホライズン・ホテルズ
星野リゾートホールディングス(長野)の傘下でリゾートホテル・温泉旅館・スキー場など運営の星野リゾート(長野)は、米系ファンドの子会社でシティホテル「ANAクラウンプラザホテル」4施設(金沢、富山、広島、福岡)を保有するホライズン・ホテルズ(富山)を買収
400億円
2015/09 シルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・LLP/イビデン 243億円
英投資会社のシルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピーは、5.1%の株式を取得してイビデン(岐阜)に資本参加
243億円
2009/12 フォルクスワーゲン/スズキ
欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲンは、スズキ(静岡)に資本参加する。同社自己株式19.9%を2224億8495万円で取得。
2,225億円
2007/12 TIS/インテックホールディングス
システム開発専業第6位で東証1部と大証1部上場のTISは、同11位で東証1部上場のインテックホールディングス(富山)と株式移転により共同持株会社「ITホールディングス」を設立し、経営統合
940億円
2006/09 旭テック/メタルダイン
旭テック(静岡)は、自動車部品製造の米メタルダイン(ミシガン州)を買収
1,373億円
2005/06 豊田通商/トーメン
豊田通商(愛知)とトーメン(大阪)が合併
956億円
2005/05 シチズン時計/シチズン電子、ミヨタ、シメオ精密 等
シチズン時計は、子会社でジャスダック上場のシチズン電子、ミヨタ、シメオ精密と狭山精密工業(埼玉)、河口湖精密(山梨)の5社を株式交換により完全子会社化
961億円
2005/02 光洋精工/豊田工機
トヨタ自動車系の光洋精工(大阪)と豊田工機(愛知)が合併
1,479億円
2004/11 北陸銀行、北国銀行/真柄建設
ほくほくフィナンシャルグループ傘下の北陸銀行(富山)と北国銀行は、中堅ゼネコンの真柄建設(石川)への出資比率を高める
120億円
2002/04 アボット・ラボラトリーズ/北陸製薬
医薬品製造の米アボット・ラボラトリーズは、子会社で東証1部上場の北陸製薬(福井)に対しTOBを実施する。出資比率66.7%から完全子会社化する
329億円
2001/04 トステム/INAX
建材最大手のトステムは住設機器大手のINAX(愛知)と事業を統合
1,351億円

北陸・中部地方のレコフの実績

レコフの北陸・中部地方における主な実績を紹介します。なお、直近の案件は機密保持上、開示しておりませんのでご了承ください。

公表日対象会社(ポジション)
詳細
2007/12TIS/インテックHD(仲介)
システム開発専業第6位で東証1部と大証1部上場のTIS(東京)は、同11位で東証1部上場のインテックホールディングス(富山)と株式移転により共同持株会社「ITホールディングス」を設立し、2008年4月1日付で経営統合する。移転比率は1:0.79。TISを基準として計算すると、金額は約939億5600万円。発行済株式総数をもとに概算すると、議決権比率は52.5対47.5。会計処理は未定。社長には岡本晋TIS社長が就く。売上高合計は約3300億円規模となり、専業ではNTTデータに次ぐ2位グループに浮上する。両社は上場廃止となり、共同持株会社が東証に新規上場申請を行う予定。TISは、クレジットカード、製造、化学業界、インテックHDは銀行、保険業界などを得意とする。顧客基盤の拡大と得意分野の拡充を図る。2010年度売上高4000億円、営業利益400億円を目指す。
2005/10原信/ナルス(仲介)
食品スーパー新潟県内トップで東証2部上場の原信(新潟)は、同県内5位のナルス(新潟)と共同持株会社を設立し、2006年4月1日付で経営統合する。まず原信が、会社分割により新「原信」を設立し、持株会社に移行する。その後、ナルスを株式交換により完全子会社化する。持株会社の社長には原信一原信社長が、会長には山崎軍太郎ナルス社長が就く。商号は変更する。原信は売上高約731億円、ナルスは同209億円。統合により商品調達力の強化とコストダウンを図る。県外勢を含む流通業者間の競争力強化を図る。
2005/05コロワイド/がんこ炎(仲介)
コロワイドは、がんこ炎(愛知)をTOBにより買収する。52.05%にあたる154万8000株の取得を目指す。創業者で筆頭株主の服部道延社長と親族株主などが計186万7000株の応募を表明している。買付価格は1株1470円、約25%のプレミアムをつける。買付総額は22億7556万円。応募株の全部を買い付けるため最大で43億7000万円となる。買付期間は5月27日-6月16日までの21日間。子会社後もジャスダック上場は維持する方針。がんこ炎は、愛知県内を中心に焼き肉屋など63店舗を展開する。コロワイドは、手薄だった中部地区に出店領域を拡大するほか、業態の多角化を図る。
2004/09ハマキョウレックス/近鉄物流(仲介)
ハマキョウレックス(静岡)は、近畿日本鉄道の物流子会社、近鉄物流(静岡)をTOBにより買収する。近畿日本鉄道などグループ4社から72.08%の株式を取得する。買付価格は1株200円、買付総額は約23億円。買付期間は9月27日-10月18日までの22日間。近鉄物流の取締役会から賛同を得ている。同社の売上高は496億600万円、従業員2642人。トラックによる貨物運送事業を全国展開している。ハマキョウレックスは事業拡大を図る。近鉄は経営資源の集中を進めている。
2001/05デオデオ/エイデン(仲介)
中国・四国地域を地盤とする家電量販店のデオデオ(広島)と中部地盤のエイデン(愛知)は、2002年4月1日付で共同持株会社を設立して経営統合する。統合新会社の売上高は業界3位となる。経営統合で事業基盤の強化を図る。株式会社エディオンが誕生する。
1997/07スズケン/秋山愛生舘(仲介)
塩野義製品を扱うスズケン(愛知)が北海道最大手で武田系の秋山愛生舘を98年4月1日付で吸収合併。新会社名は存続会社のスズケンを踏襲。医薬品市場の伸び悩みに対応。
1994/09栄電社/サカキヤ(仲介)
家電専門店を展開している栄電社(愛知)は、ホームセンターのサカキヤ(愛知)と合併、新社名は「エイデンサカキヤ」。合併比率は1:0.55。家電と日用品を扱う複合型の大型量販店を展開し相乗効果による集客力を高め、小売業同士の競争を乗りきるのが狙い。
1993/03キミサワ/ハックイシダ(仲介)
静岡県のキミサワと神奈川県のハックイシダが8月21日付で合併することで合意した。合併比率はハックイシダの1株を1.3株に分割することを前提に対等合併とする。食品スーパーとドラッグストアを合わせた米国型の新業態店を共同出店することで集客力を高め、静岡県、神奈川県での営業基盤を一層強化する。

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