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2017年11月の事業承継M&Aマーケット概況 ~学習塾のM&A~

月刊事業承継M&Aレポート

2017.12.28

2017年11月のM&A件数は293件であり、前年同月比30.8%増であった。マーケット別ではIN-INが207件、前年同月比38.9%増、IN-OUTは67件、前年同月比24.1%増となったが、一方でOUT-INは19件と、前年同月比9.5%減となった。このうち公表ベースの事業承継M&Aは30件(注参照)あり、2件が学習塾のM&Aだった。

 

学研ホールディングスは、傘下の学研塾ホールディングス(東京)を通じて、学習塾運営の文理学院(山梨県)を買収した。同社は従業員150名、生徒数5,100名。小中学生、高校生向けの塾、予備校を静岡県内16校、山梨県内14校、計30校展開する。「集団授業」をメインに「個別対応」と「自主学習」の各プログラムを緊密に結びつけた学習効果の高い指導体制を確立している。学研塾HDは文理学院を甲信越エリア、東海エリアの拠点とする。同社の経営的能力や収益力、生徒指導力や社員育成力に関するノウハウをグループ内で共有する。

早稲田アカデミーは、学習塾「QUARD(クオード)」運営の集学舎(千葉市)、校舎物件保有・管理のクオード・エンタープライズ(同県市原市)の2社を2018年1月4日付で買収する。代表取締役等からそれぞれ全株式を取得する。小学生-高校生を対象に進学指導を行っている集学舎は、県立千葉高校など難関校への合格実績により千葉県内房エリアで圧倒的なブランド力を有する。早稲田アカデミーは集学舎の地域に根差した教育ノウハウの共有により難関都県立高校合格のための指導システムを強化し、合格実績伸長を加速させる。グループの既存校との連携で千葉県内でのドミナント強化を推進する。

厚生労働省が公表した人口動態統計の年間推計によると、2017年に日本で生まれた子供の数は94万1000人の見込みとなり、2016年に続き2年連続で100万人割れとなった。これは統計を始めた1899年以降で最少という。このような少子化の加速的な進展を背景に学習塾の再編が活発化しており、今後も同業界のM&Aは増えていくものと考えられる。

 

(注)M&A件数は、株式会社レコフデータがニュース・リリース等公表資料などから集計しているデータによる

   IN-IN : 日本企業同士のM&A

   IN-OUT: 日本企業が当事者1(買い手)、外国企業が当事者2(売り手)となるM&A

   OUT-IN: 外国企業が当事者1(買い手)、日本企業が当事者2(売り手)となるM&A

   ここでは公開情報から収集した「売り手の経営者や個人株主が株式の大半あるいは一定規模を売却した案件(オーナー系企業売却案件)」を事業承継M&Aと定義。

   ただ、事業承継M&Aは捕捉不可能な未上場企業同士の非公開案件が多く、実際の件数はこの数倍と言われている。

   公表ベースでデータを収集しており、未完了案件を含む。

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