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DCF法

企業価値評価

2022.09.01更新日:2022.09.01

DCF法

DCF法は、将来の事業計画から、企業が将来獲得すると想定される各事業年度のフリー・キャッシュフロー(FCF)の金額を、割引率で現在価値に還元するとともに、計画最終年度以降の継続価値を現在価値に還元し、その合計額を企業価値とする方法です。

FCFの簡易計算式

FCF = 税引後営業利益 + 非資金費用(減価償却費など) - 設備投資額±運転資本増減額など

割引率

 
    • 割引率は、将来のキャッシュフローを現在の価値に割引く際に使用

 
    • DCF法では一般的に、加重平均資本コスト(以下WACC(Weighted Average Cost of Capital)という。)を用いて割引率を算出します。

 
    • WAC

    • ・WACCは、株主資本コストと負債コストを加重平均して求める方法です。

      ・WACC計算式

      WACC計算式

      WACC+借金コスト(金利等)×有利子負債等(有利子負債等+株主資本)+株主コスト×株主資本(有利子負債等+株主資本)

      • 株主資本コスト

        株主資本コストは、一般的に資本資産価格モデル(以下、CAPM(Capital Asset Pricing Model)という。)に基づいて算出します。

      株主資本コスト

      株主資本コスト=リスク・フリーレート+リスク・プレミアム×β

      • リスクフリーレート

        リスクフリーレートは、無リスクで運用できる金融商品の利回りのことで、一般的に長期国債指定銘柄の利回りを使用します。
      • リスクプレミアム

        リスクプレミアムは、市場全体の期待収益率を表すもので、長期間における株式市場全体の収益率と同期間の長期国債利回りの平均値との差額として計算されます。
      • β係数

        β係数は、個別株式の市場全体に対するリスクの程度を表すものです。市場全体に1%の変化があった場合、個別株式の株価が何%変動するかを表した係数になります。

現在価値

 
    • 現在価値は、将来獲得すると想定されるキャッシュフローを現在の価値に直したキャッシュフローのことです。

 
    • 現在価値=1/(1+割引率)経過年数

 
    • 1年後に100万円のキャッシュフローを獲得する場合、割引率を5%と仮定すると現在価値は95万円(=100÷(1+0.05))になります。つまり、1年後の100万円は現在の価値で95万円に相当するということです。

 

継続価値

 
    • 継続価値は、計画の最終年度以降も企業が持続的成長を続けると仮定した場合、最終年度以降に生じる毎年のフリーキャッシュフローの現在価値の総合計のことです。

 
    • 継続価値の推計方法には、計画最終年度以降のFCFについて一定の成長率で永続的に成長するものとして評価する「永久成長率モデル」、計画最終年度以降の利益等に一定の株価倍率を乗じて評価する「株価倍率モデル」などがあります。

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