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2026年5月の事業承継M&Aマーケット概況 ~地方銀行系の投資ファンドによるM&A〜

月刊事業承継M&Aレポート

2026.06.15

 5月の件数は388件で、前年同月比22件、5.4%の減少となった。マーケット別ではIN-INが300件で前年同月比6.8%減、IN-OUTは45件で同23.7%減、一方、OUT-INは43件で同48.3%増だった。

 このうち、事業承継M&Aは72件で前年同月(81件)比、11.1%の減少となった。この中で、地方銀行系の投資ファンドが買い手となったM&Aが2件あった。


 滋賀銀行が出資し、しがぎんキャピタルパートナーズ(滋賀県大津市)が運営するしがぎん事業承継ファンド投資事業有限責任組合(同)は、スポーツ用品販売、スポーツ施設運営業のスポーツショップキムラ(滋賀県彦根市)に5月1日付で投資した。資本業務提携した。株式を取得した。同社は1979年創業。スポーツ用品専門店の運営に加え、地域の学校向け外商販売を行っている。フットサルコートやバッティングセンターを備えた「キムラスクエアガーデン」、指定管理業者として「能登川アリーナ」の運営も担っている。しがぎんキャピタルパートナーズは事業基盤の強化を図る。スポーツ振興を軸とした地方創生を推進する。

 財務アドバイザリーファームのロングブラックパートナーズ(東京都)の全額出資子会社のLBPI(同)が運営する継承ジャパン2号投資事業有限責任組合(同)、山形銀行が出資し、やまがた協創パートナーズ(山形県)が運営するやまがた協創ファンド1号投資事業有限責任組合(同)は、仮設足場・環境整備品リース業のセントラルリース(山形県南陽市)に投資した。株式を取得した。同社は1991年設立。山形県、新潟県、宮城県を中心に東北・新潟エリアの住宅インフラの整備を支援してきた。2ファンドは事業承継を支援する。人材投資や事業成長を実現する。

 2025年12月、金融庁は、「地域金融力強化プラン」の公表を通じて、中小企業の成長には地域金融機関によるM&Aの積極的な支援が重要と述べている。長年にわたり地域の情報等を蓄積してきた地方銀行には、事業承継M&Aに関わる、より一層の支援拡大が期待されている。

 

(注1)M&A件数は、株式会社レコフデータがニュース・リリース等公表資料などから集計しているデータによる
       IN-IN:日本企業同士のM&A
       IN-OUT:日本企業が当事者1(買い手)、外国企業が当事者2(売り手)となるM&A
       OUT-IN:外国企業が当事者1(買い手)、日本企業が当事者2(売り手)となるM&A

ここでは公開情報から収集した「売り手の経営者や個人株主が株式の大半あるいは一定規模を売却した案件(オーナー系企業売却案件)」を事業承継M&Aと定義。
ただ、事業承継M&Aは捕捉不可能な未上場企業同士の非公開案件が多く、実際の件数はこの数倍と言われている。
公表ベースでデータを収集しており、未完了案件を含む。

 

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