Contract interview

他のM&A仲介に対する不信を完全に払しょくしてくれたレコフの“サポート力”

2023.04.14更新日:2023.04.14
譲渡企業
株式会社ネオファーマ

インタビュー概要

秋田エリアで地域密着型の薬局を経営。医療従事者と患者の信頼を集め、着実には発展を遂げてきた株式会社ネオファーマ。そんな優良企業が、なぜM&Aを決意することになったのか。どうして、そのパートナーとしてレコフを選んだのか。オーナーでいらっしゃった今泉様にこれまでの経緯について伺った。

インタビュイーのご紹介

株式会社ネオファーマ

代表取締役社長

今泉 兵藏

秋田県にて薬局2店舗を経営していましたが、取引先の病院長が引退したことをきっかけに1店舗を閉鎖されました。そののち、2022年9月にI&H 株式会社に当社を譲渡されました。現在は、「サラリーマンを経験したい」という想いで就職活動に挑戦されています。

持ち前の交渉力を
活かして獲得した
経営者の道

Question

今泉さまが、会社の経営に携わるまでの経緯からお話しください。

今泉(譲渡企業)

実は、20代の前半はミュージシャンとして活動をしていました。薬学部に通う学生時代にスカウトされたのですが、音楽だけでは十分な収入は得られないので、在学中に取得した薬剤師の免許を活かし、近所の薬局でアルバイトもしていました。大学を卒業してからもしばらく音楽活動は続けていたのですが、“このまま続けていくのは厳しいだろう”という現実を突きつけられて方向転換。アルバイト先で正社員になりました。

実は、当時から“薬局を経営してみたい”という思いが芽生えていたのも確かです。学生時代の友人たちの多くが、会社で出世しているのを目の当たりにし、“もう、そこには追い付けない”と感じ、巻き返すには、経営者になるしかないと考えたのです。また、勤めていた薬局が小さい会社だったので、調剤だけでなく、店舗管理やマネジメントはもちろん、加算点数や請求の仕方など、普通の薬剤師では経験できないような業務を担当し、店舗運営や経営のイメージを持ちやすかったのも、結果的には良かったのでしょう。早い段階で管理薬剤師の仕事を担うようになっていました。

31歳になった頃に、大学時代の先輩から声がかかり、彼が経営していた薬局に勤務することになりました。川崎と八王子の2店舗を経営していたのですが、その先輩と入れ替わりながら、両方の店舗の運営に携わりました。その職場は個人の患者様だけでなく、大型の介護施設向けの仕事にも対応していたので、業務の幅も一気に広がりました。責任の大きな仕事を任されながら経験を重ね、薬剤師としてのマネージャーとしても力をつけていきました。

ここで大きな転機を迎えることとなります。かねてから“自分で経営をしたい”という想いを多くの人に話していたことが幸いし、取引先施設長から、「秋田のとある病院の近くに薬局ができる」という情報を入手。オーナーが管理薬剤師を募集するというので、「家賃を高めに出すから、自分で経営させてもらえないか」と交渉をし、了承を取り付けることができました。もちろん、情熱だけで進めたのではなく、事前に車で現地へ向かい、その病院にはどのくらいの患者さんがくるのかを入念に調査。そのときには患者さんがほとんどいなかったものの、病院の周りには何もないため、門前の薬局に頼らざるを得ないだろうと予想。経営に挑戦する価値はあるだろうと思ったのです。あれは私が32~33歳の頃だったかと思います。

Question

交渉して経営権を手に入れるという発想と行動力が素晴らしいですね。そこからどのように店舗を運営していったのですか。

今泉(譲渡企業)

経営を始めてからの14年間は非常に順調でした。本当に“人に恵まれた”の一言に尽きます。薬局の近くの病院からの処方箋もどんどん増えていきましたし、他の介護施設からのご依頼もありました。その施設は私が懇意にさせていただいていた医師会長が経営するもので、その方に可愛がっていただいたおかげで店舗経営も順調に伸びていきました。本当に感謝してもしきれません。平成23年には薬局をもう一店舗開業。ひとつを管理薬剤師である妻が運営し、もう一店舗を私ともう1人の薬剤師で運営し、毎日忙しい日々を送っていました。

過去接触のあった
他の仲介会社に
抱いていた不満

Question

そこまで順調に成長を遂げてきた店舗でありながら、どうしてM&Aを検討するようになったのでしょうか。

今泉(譲渡企業)

私が最初からずっとお世話になってきた院長先生が、まもなく迎える70歳の節目に病院を畳もうという話になりました。ご子息がふたりお医者様になられており、優秀な方たちだったと聞いています。おひとりは厚労省勤務、娘さんは開業医に嫁がれており、戻る余地はなかったようでした。もちろん、以前からお話はうかがっていたので、いつそうなっても大丈夫なように準備だけはしていました。

それと時期を同じくして、“横浜に戻りたい”という気持ちも湧いていました。実は秋田に来て10年ほど経過した頃から、そのような思いに駆られるようになっていました。正直、仕事に対する重圧もありました。自分が現場に出なくても、回るような立場になれば多少は気も楽になるかと思いますが、性格的にそれを良しとは思えない。人に働かせてお金を搾取するようなことはできないと当時は考えていて、現場から離れることができませんでした。

なので、うっすらとではありましたが、その先生がご隠退されるタイミングで、2店舗を1店舗に集約し、誰かに任さられるのなら任したいと、そんな風に考えていました。実際に病院を畳むことが現実的になって、もう秋田にいる理由はないと決心。一店舗は閉店し、残りの一店舗をお任せできる人を探そうと考えました。

実は以前、2店舗を運営している時に、レコフではない他のM&A仲介の会社の担当者がやってきて、「価値算定してみませんか?」という提案を受けていました。もちろん私にはまったくの知識もなかったし、「最近は薬局の価値も落ちている」という話を聞かされていえたので、提示された金額が妥当かどうかの判断もできず、“こんなものなのか…”と感じていました。数店舗の薬局を経営する友人に聞いても「わからないけれども、悪くはないのでは」という意見だったのですが、私は少し疑問を持っていました。

私の薬局は利益率が高く、収支も良かったので、実は提示いただいたのは、頑張れば1年で稼げるほどの金額でした。しかし、できれば私は一刻も早く横浜に帰りたいと思っていたので、「これで進めていいから買い手を探してきてほしい」と伝えてしまったのですが、そのタイミングでまるで救世主のようにレコフの担当者が登場。「必ずしも弊社で担当しなくても良いので、少しお話を聞いてみてください」と言ってくれました。

しかし、問題が生じました。レコフと出会う前に話をしていた仲介会社とは、よくわからないままに専任契約を交わされて、他の会社と交渉してはいけないことになっていました。忙しかったこともあり、あまり深く考えずに契約してしまった私の問題でもありましたが、幸いなことに身内に弁護士がいたので相談。最終的には問題がなくなったものの、その仲介会社さんに対しては不信感が募りました。

Question

レコフの担当者のほうが信頼できると感じたポイントはどのようなものだったのでしょう。

今泉(譲渡企業)

人柄がポイントでした。当時、別の仲介会社との間で話が進んでいて、私がかなり忙しいのもあって早く手放したい気持ちがありました。それにもかかわらず、その仲介会社からは多くの書類を提出するように求められて、任せられる人がいないなか、“もう無理だ”と思っていました。そんなときにレコフの担当者が「手伝えることがあれば手伝います」と言ってくれました。そういった姿勢が競合の会社には全くありませんでした。レコフの担当者は私の状況をすべて冷静に把握し、私に合う適切なサポートをしようと努力してくれたように感じました。当時、孤独だった私は本当に救われました。

また、レコフから紹介された3社のうち、1社は前につきあっていた仲介会社を通して一度交渉し、断られてしまった会社。実は、後々聞いてみるとそんな事実はありませんでした。結局、その仲介会社からは「断られた」と聞かされていた会社と最終的に話がまとまったので、その時点で、前の仲介会社に対して不信感が強くなりました。

それに引き換え、レコフとの契約では、最後までいかなければ手数料全額を払わないというもの。ただ働きをさせてしまうのはあまりにも申し訳なく、交渉の過程で「もういいよ」とよく言っていました。もちろん、レコフのほうが信頼できるし、本当に私たちのことを考えた提案をしてくれます。でも、長引かせるのは申し訳ないと、そういう気持ちがありました。しかし担当者の方は「もっと良い条件が出せますから、うちに決まらなくても良い、他社で決まっても良い、このまま続けさせてほしい」と繰り返し話してくれました。 “他社であっても良い条件で話がまとまればそれでいい”というクライアントファーストの姿勢に感銘を受けました。

結果的に、前の仲介会社が提示した額の3倍ぐらいになりました。しかもスピード感も抜群でした。5月にお会いして、9月にはもう話がついていた、弊社の9月決算に合わせてくれたですね。今までの人生の中でも経験のないくらい金額の大きい取引なので、私の中では正直、葛藤がありました。提示された金額も桁が違いますし、当時は負債があったので、正直言って、不安で仕方がありませんでした。しかしすべてが順調にクリアに進んで、金額を確認した時には“担当者は神様のような人だ”と感じました。

要望をしっかり聴き、
実現してくれた
担当者に感謝

Question

レコフの担当者に対するご評価をいただけますか。

今泉(譲渡企業)

私の状況や要望を細かに聞いてくれて、それに見合った買い手を紹介してくれました。私が相手先に求めていたのは、“人員をしっかりと補充してほしい”ということ。ご紹介をいただいた会社は同業者で、現地に薬局をもっていたので、人や物の行き来がしやすいだろうと感じました。現場のスタッフにも、買い手の会社にもメリットが大きいだろうと。また、そのお相手は私たちの他にも店舗を譲り受けているのを知っていたので、経験があるほうが安心できます。今までやってきた方法をガラッと変えてやり直すのは、残された人にとって大きなストレスになります。今回、譲渡した会社は基本的に、運営スタイルも変えずにいてくださるというので安心して託すことができます。

さらに、臨機応変に対応していただいた点も大きな評価ポイントになっています。“絶対にこうでなければいけない”と話は一切ありませんでした。レコフ以外の仲介会社はこちらに寄り添う姿勢がありませんでしたね。私のことよりも買い手のほうに忖度しているのは明らかでした。相手がお金を払うので、それは当然のことかもしれませんが、レコフはまったく違ったので、そこは評価しています。

Question

M&Aを達成した今、今後はどのような人生を歩もうと考えているのでしょうか。

今泉(譲渡企業)

実は、今度はサラリーマンを経験してみたいと思って、就職活動をしています。これまでは背負っているものが大きかったし、対人関係を気にして生活していたので、少し責任の軽い立場で働いてみたいと思っています。“ただの薬局のおじさん”みたいなポジションを求めていますが、どうしてもクセが抜けずに、面接で住宅手当などを交渉して不採用になってしまったりしますが。それは冗談としても、何か新しいことを見つけたらやると思いますし、全然違う分野でもチャレンジしたいと思っています。

それと同時に、最近は芸能関係が不景気で、ミュージシャン時代にお世話になった人が困っていたので、M&Aで得た資金から出資をしました。今は特に何かをするわけでもなくリターンもないのですが、たまに美術学校や芸術学校に行ってタレントの卵を見つけて「この人、いいのではないですか」などとコメントをしたりしています。少し肩の力を抜いて、自由にしなやかに生きていきたいですね。





主な成約インタビュー

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