中国・四国地方の経済

中国・四国地方(広島、岡山、鳥取、島根、山口、香川、愛媛、高知、徳島)は自動車工業などの製造業を中心に発展してきた地域です。

高度経済成長期に、以前からの造船業などに加えて、鉄鋼や石油化学、自動車などの工業が発達し、瀬戸内工業地域と呼ばれる地域が誕生しました。それに伴い中国自動車道や山陽自動車道の開通、本州と四国を結ぶ本州四国連絡橋の三つのルートの整備、地方空港の開設など、中国・四国地方の交通網が発達してきました。

産業の特徴として化学や鉄鋼などの基礎素材型産業や輸送用機械などの組立型産業が瀬戸内海沿岸に集積するなど、ものづくり産業に強みをもっています。また、近年では地理的要因もあり、東アジア等との生産連携が拡大する中で中国地方の貿易額は飛躍的に増加しています。

中国・四国地方の経済規模は、全国シェアの約8%程度を占めており、事業所数は約50万事業所が存在しています。

中国・四国地方のM&A – 2018年

2018年の中国・四国地方のM&A件数はトータル137件でした。2006年の145件が過去最高件数でしたが、それに次ぐM&A件数でした。

買手、売手とも地域内の案件は30件、買手が地域内、売手が地域外の案件が62件、買手が地域外、売手が地域内の案件が45件でした。中国・四国地方の企業が買手となった75件を業種別にみてみると、「サービス業」が12件でトップ、第2位に「その他サービス業」が11件、第3位は「小売業」が10件でした。

トータル137件中、2018年の金額トップ5は、

  • 1位  約195億円
    情報通信工事大手のミライト・ホールディングスは、東証2部上場で同業のソルコムを株式交換により買収

  • 2位  約134億円
    英投資会社のシルチェスター・インターナショナル・インベスターズ・エルエルピーは、中国銀行に資本参加

  • 3位  約125億円
    イオンは、中四国地盤のスーパー、フジに2019年2月末をめどに資本参加し、資本業務提携した

  • 4位  約98億円
    情報通信工事大手のミライト・ホールディングスは、電気通信設備工事の四国通建(愛媛県今治市)を株式交換により買収し完全子会社化する

  • 5位  約64億円
    アークス(北海道)とバローホールディングス(岐阜県)、リテールパートナーズ(山口県)は、3社間で「新日本スーパーマーケット同盟」の名のもと、資本業務提携を締結。3社が互いに2%強の資本を持ち合い、既存事業強化と次世代に向けた取り組みを共同で行う

という結果となりました。

また、鳥取、島根、山口、香川、高知、徳島それぞれで金額の大きなM&A案件をあげると、

  • 鳥取
    約1億5000万円
    みなと銀行が出資し、みなとキャピタル(神戸市)が運営するみなと成長企業みらいファンド資事業有限責任組合(同)は、鳥取大学発ベンチャーでバイオ医薬品生産など研究開発のクロモセンター(鳥取県米子市)に資本参加した

  • 島根
    約17億円
    テクノプロ・ホールディングスは、傘下で技術者派遣・請負のテクノプロ(東京)を通じて、アプリケーション開発・保守などのプロビズモ(島根県出雲市)を買収

  • 香川
    約35億円
    タダノは、米ナスダック上場で建設用クレーンなど製造、販売のマニテックス・インターナショナル(イリノイ州)に資本参加した

  • 高知
    約11億円
    萩原工業は、鋳鉄用特殊添加剤など製造の東洋電化工業(高知市)の全額出資子会社で合成樹脂製包装資材、加工品製造販売の東洋平成ポリマー(同)を買収した

  • 徳島
    約50億円
    液晶パネル向け発光ダイオード製造、販売の日亜化学工業(徳島県阿南市)は、経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)に資本参加した

といった案件があげられます。

中国・四国地方のM&A – 2017年

2017年の中国・四国地方のM&A件数はトータル109件でした。買手、売手とも地域内の案件は25件、買手が地域内、売手が地域外の案件が41件、買手が地域外、売手が地域内の案件が43件でした。中国・四国地方の企業が買手となった66件を業種別にみてみると、「その他金融」が19件でトップ、第二位に「機械」と「サービス」が6件ずつ、第四位は「通信・放送」と「不動産・ホテル」が4件ずつでした。

トータル109件中、2017年の金額トップ5は、

  • 1位  861億円
    KDDIが、語学学校運営のイーオンホールディングス(岡山)を買収

  • 2位  500億円
    トヨタ自動車が、マツダ(広島)に株式持ち合いにより資本参加

  • 3位  111億円
    産業小型ボイラーの三浦工業(愛媛)は、全額出資のMLE(東京)を通じて、業務用洗濯機・乾燥機など開発・製造・販売のアイナックス(同)を傘下に持つアイナックス稲本ホールディングス(同)を買収

  • 4位  100億円
    京セラが、リョービ(広島)がパワーツール事業を会社分割して設立する京セラインダストリアルツールス(広島)を買収

  • 5位  37億円
    SOMPOホールディングスが、子会社でジャスダック上場のSOMPOケアメッセージを完全子会社化

という結果となりました。

また、鳥取、島根、山口、香川、高知、徳島それぞれで金額の大きな案件をあげると、

  • 鳥取
    1億5千万円(中国・四国35位)
    カイオム・バイオサイエンスが、バイオベンチャーのTrans Chromosomics(鳥取)に資本参加

  • 島根
    7億円(中国・四国20位)
    山陰中央テレビジョン放送(島根)、ヤフーの全額出資子会社のYJキャピタル(東京)などが、ITサービス開発のモンスター・ラボ(同)に資本参加

  • 山口
    26億円(中国・四国7位)
    西部ガス(福岡)が、東証1部上場で九州・山口を地盤とするマンション販売会社のエストラスト(山口)をTOBにより買収

  • 香川
    7500万円(中国・四国43位)
    不動産賃貸業の宮脇商事(香川)が、日本出版貿易(東京)に資本参加

  • 高知
    9億円(中国・四国14位)
    技研製作所が、豪の建材商社、ジェイスチールグループを12月に買収

  • 徳島
    1億円(中国・四国37位)
    阿波銀行などが出資し、阿波銀コンサルティング(徳島)と地域経済活性化支援機構(東京)の全額出資子会社のREVICキャピタル(東京)が共同運営するあわぎん地方創生投資事業有限責任組合(徳島)が、霧化分離装置開発、製造、販売のナノミストテクノロジーズ(徳島)に資本参加

といった案件があげられます。

中国・四国地方の
過去の案件

(中国・四国地方の公表ベースのM&A件数推移)
中国・四国地方の公表ベースのM&A件数推移
※買手、または売手が中国・四国地方の企業のM&A件数を集計
※出所:レコフM&Aデータベース

過去の主な大型案件

公表日 対象会社 金額
2017/11 KDDI/イーオンホールディングス
KDDIは、語学学校運営のイーオンホールディングス(岡山)を買収
862億円
2015/12 損保ジャパン日本興亜ホールディングス/メッセージ
損保ジャパン日本興亜ホールディングス(SOMPOホールディングス)は、介護事業大手のメッセージ(岡山)を買収し連結子会社化する
5070億円
2013/03 大京/穴吹工務店
大京(東京)は、会社更生手続き中の穴吹工務店(香川)を買収
307億円
2011/10 イオン/マルナカ、山陽マルナカ(マルナカグループ)
イオン(千葉)は、中四国を地盤とする大手食品スーパーのマルナカ(香川)と山陽マルナカ(岡山)を買収
450億円
2011/08 長瀬産業/林原、林原商事、林原生物化学研究所合併会社
長瀬産業(大阪)は、会社更生手続き中のバイオ企業、林原(岡山)グループを買収
700億円
2010/11 伊藤忠商事、住友商事、三井住友銀行など/マツダ
伊藤忠商事、住友商事、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)傘下の三井住友銀行(東京)、鹿島、前田建設工業、商船三井、日本郵船など9社は、マツダ(広島)への出資比率を高める
300億円
2009/01 ファーストリテイリング/リンク・セオリー・ホールディングス
ファーストリテイリング(山口)は、持ち分法適用会社で高級婦人服販売のリンク・セオリー・ホールディングス(東京)をTOBにより買収
294億円
2009/01 徳島銀行/香川銀行
四国地銀8行中6位の香川銀行(香川)は、同7位の徳島銀行(徳島)と株式移転により共同持株会社を設立し、経営統合
339億円
2007/11 JT(日本たばこ産業)/ 加ト吉
JT(東京)は経営再建中の加ト吉(香川)を買収
1,092億円
2007/11 伊予銀行、みずほ銀行など/日亜化学工業
伊予銀行(愛媛)、みずほフィナンシャルグループ傘下のみずほ銀行(東京)などは、発光ダイオード最大手の日亜化学工業(徳島)への出資比率を高める
234億円
2005/03 山口銀行/もみじホールディングス
地方銀行の山口銀行(山口)は、広島県が地盤の第二地方銀行のもみじホールディングス(広島)と経営統合
842億円
2001/12 松下電器産業/ 松下寿電子工業、九州松下電器、松下通信工業等
松下電器産業(大阪)は、松下寿(香川)、九州松下(福岡)のほか松下精工(愛知)、九州松下電器(福岡)、松下電送システムの計5社を株式交換で完全子会社化する
6,604億円
※出所:レコフM&Aデータベース

中国・四国地方の
レコフの実績

レコフの中国・四国地方における主な実績を紹介します。
なお、直近の案件は機密保持上、開示しておりませんのでご了承ください。

公表日 対象会社(ポジション)
詳細
2012/4 大黒天物産/西源(仲介)
食品スーパー運営の大黒天物産は、西源(長野県松本市)を買収する。同社は長野県でスーパー8店舗を展開する。大黒天物産は、両社の経営資源を活用し、商品力や価格競争力を強化し、収益力向上を図る。中部地方へ進出して、売上高1000億円超の企業グループへ飛躍する。
2011/10 イオン/マルナカ、三洋マルナカ(仲介)
イオンは、中四国を地盤とする大手食品スーパーのマルナカ(高松市)と山陽マルナカ(岡山市)を11月25日付で買収する。世代交代を図ったマルナカグループが持つ高いブランド力の承継と次なる成長を支援する。同グループの地域に密着した経営ノウハウを取り入れ、両社の企業価値向上につなげる
2007/10 ユーロテック/アドバネット(売手FA)
イタリア証券取引所上場で組み込みボードを利用した小型コンピュータメーカーのユーロテックは、電子制御機器設計、販売のアドバネット(岡山市)を買収する。76億円で65%の株式を取得、11月から取締役3人を派遣し、創業者の小松史男会長、栗原和也社長を除く現取締役3人を執行役員とする。グループ従業員約140人の雇用を継続し、国内事業体制は維持する。ユーロテックは、日本初の事業拠点として、国内や中国などアジア市場の開拓を目指す。アドバネットは、世界市場への事業拡大を見込む。
2007/2 ゼンショー/サンデーサン(仲介)
牛丼チェーン「すき家」などを展開するゼンショーは、西日本地盤のファミリーレストラン、サンデーサンをTOBにより買収する。同社取締役会は賛同。大株主のSUNホールディングス、トヨタカローラ山口、卜部博文会長ら創業家系は応募に同意。買付総額は68億3700万円。
2001/5 デオデオ/エイデン(仲介)
中国・四国地域を地盤とする家電量販店のデオデオと中部地盤のエイデンは、共同持株会社を設立して経営統合する。統合新会社の売上高は業界3位となり、経営統合で事業基盤の強化を図る。本件により株式会社エディオンが誕生となる。
2000/12 マックスバリュ西日本/マミー(仲介)
ジャスコ系食品スーパーのマックスバリュ西日本は、山口県下でスーパーを展開するマミー(山口県下松市)を株式交換で完全子会社化し、中国地区でのシェア拡大を図る。

※出所:レコフM&Aデータベース

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